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笑顔になれる何かを探して。 フィギュアスケートとV6をこよなく愛しつつ、忙しい日常の中で見つけた様々な事を語ります。

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『祈りと怪物』

蜷川バージョン『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~』観てきました。

蜷川さん演出の舞台は久々だったし、まあ観てるものもこの膨大な蜷川作品の数々からしたらほんのちょっとなんですが、でも観終わったら「ザ・蜷川だー」って思いました。
演出するってうーむとか思って、思考がもうぐるぐる回り始めて困った…。
KERAバージョンを観ておかなかったことを激しく後悔中です。ほんと、しまった!
(でも12月はどうしても時間作れなかったんだよう)

何か感想書きつけておかないとなって思わされてるんですが、まとまんなくて。
二日ほど寝かせてみてもあまり変わらない。

自分の覚書みたいな感じだし、まったくまとまってないですが、つまりただの感想ですが、
興味ある方は追記からどうぞ。
ネタばれも壮大に含みますので、未見の方はご注意ください。


まず登場人物が多い(笑)第1部はほぼその説明で終わってる。
それが上演時間を長くする原因なんじゃないかと思って、終わってから削れるところがもしあるとしたら、と考えてみたけど、思いつかなかった。
それだけ、どの人物もそれぞれの役割でこの世界を構築していて、その説明部分としてはやはり必要なんだなと思いました。
とにかく次から次へと出てきて、またそれがアクが強い。
でもだんだんと魅き込まれていって前半でほぼ人物像がはっきりとして以降とても見やすくなりました。

何と言っても場面転換もとても多いし、同時進行でいろんなことが起きてるってことで、いろいろなことが次から次へと起こる。
観ている側もぱっと頭を切り替えなきゃいけない。
でもあまり混乱もしなかったし、役者さんたちの力と演出の力がすごいなと思いました。
なので4時間があっという間だった。

それでもって、一応トビーアスが主人公ということになっているようだけど、
主人公だからといって出てくる場面が多いわけでも中心になって物語が進んでいるわけでもないんですね。
まさに群集劇。観ている側にどの人物に肩入れしてそれでこの世界観を感じるのかという自由が残されている感じ。

トビーアスは前半は一種の清涼剤みたいな感じです(笑)
出てくるとその純真さと可愛らしさほーっと息を付ける感じ。
パプロ役の満島くんと一緒にぽんぽんテンポよく会話が進む感じはものすごく好き。
満島くんはすごく印象に残る役者ですよね。一人でばったばたしてる感じですが、中盤で見せた演技はかなり印象に残りました。今度は悪役で見てみたい。

この話の舞台はとある島で、この島を支配しているエイモス家の人間(当主のドン・ガラスと三姉妹)と、それ以外の町の人間、さらに昔エイモスの人間(今の当主の父親に)暴力をふるったことでその報復として「ヒヨリ」と呼ばれる最下層の人間に落とされた人の三種の階層からなる社会です。
エイモス家の人間は自分よがりで自分の欲求を満たすためには何をやっても(殺人でも)許され、
それ以外の人間はエイモス家のご機嫌を伺い、おびえながら生きていて、
ヒヨリはそうであることを隠そうとしながら人目を避けて生きている。
暴力で支配される町、ウィルヴィルです。

そんな中でトビーアスは、立場としては「エイモス家以外の人」のカテゴリに入るのだけれど、「エイモスの人間になれたかもしれない」と強く祖母から毎日毎日言葉を浴びせかけられている。
でもそういう言葉に流されず、祖母にも周りにも優しく出来る好青年です。生活のためにパブロと盗みをしてはいますが、それすら実は祖母のためなんですね。

前半はそういった置かれた立場で変わりそうな態度に流されない存在として異質な輝きを放っています。
エイモス家の三女に好意を寄せられているのだけど、そのエイモス家の人間からも不思議な存在として認識されているよう。
それ以外の人々はそれぞれの人生や立場によって多かれ少なかれ「悪」を持っていて特にエイモス家の人間は抑えることなく外に発散して生きている。本来なら「善」の象徴のような祈りの場にいる司教(パプロの父)でさえ、教会を残していきたいという欲求から少しずつ「悪」が生まれていく。

この「悪」がイコール「怪物」であり、この物語は登場人物のそれぞれの「怪物」が生まれ、育っていく様を見せつけられる物語なのだという気がしました。
その「怪物が育つ」の象徴がエイモス家の使用人のアリストとメメの死んだ子供の描写かな、と。
不思議な力を持つ(錬金術師の仲間)パキオテによって、その本当はいないはずの子供が見えるようになり、その子供のわがままが肥大していくことで暴力に発展していく。アリストとメメの「欲」が「怪物」化していく不気味さを観客に強調することで、それぞれの登場人物の「怪物」が少しずつ育って行ってるということを気づかせたいのかなと思いました。

対する「祈り」は何かというと難しいのだけれど、あえていうなら「自分の欲を抑えること」が近い?かな?
トビーアスはそういう意味では一番「祈り」を体現している存在なわけです。
しかし、それが物語が進むにつれ、人の関わりが目まぐるしくなっていく中、だんだんとそのトビーアスの祈りと怪物の距離感が近づいていく。
でも実はそれはトビーアス自身の「怪物」ではなく祖母の「怪物」なのです。祖母はその怪物が育っていく表れとして食事をしてもしても満たされず体が肥大化していきます。
そういう意味ではトビーアス自身は「祈り」のままで、でも「祖母の怪物」に憑依されていくのです。
それにつれて剛くんの声も姿勢もしゃべり方も歩き方も変わっていきました。
それも2部のパプロが傷つけられた後から怒涛のように変わっていって、最後のシーンにエネルギーが集約していくところにとにかく釘付けになりました。

怪物が育っていき、祈りは消えていく、ウィルヴィルの町は破滅へと向かっていくようにしか見えない。

トビーアスの存在は
「祈り」と「怪物」が表裏一体であるということを表しているようであり、
その死が「祈り」の消滅を意味しているようでもあり、
とても不思議な核として物語の中に存在していました。

この曖昧さはとても難しい。下手するとただのよくわからない青年で終わりそう。
出てくるだけで観客の目を惹きつけ、その変化を印象付けていくことが必要で、
とても難しい役どころだったと思います。
それにしてもトビーアスの最後のシーンは鳥肌が立ちました。あれを毎回の公演で出せるのは恐ろしいまでの力だと思います。

トビーアスの死の後、「怪物」はさらに大きくなってとうとう町は破滅する。
しかしウィルヴィルの町を破滅させた一番の元の怪物の持ち主のドン・ガラスは生き残る。
時が過ぎるとウィルヴィルは復興し、教会には復活し(ヒヨリとして蔑まれていた仕立て屋が司教に収まっている)無くなったかみえた「祈り」が再生されている。

しかしドン・ガラスはその「祈り」に浄化されることなく身の内にまだ「怪物」を持ち続けたままなのだ。
そのまま「怪物」を抱くように丸めた背中で歩いていく先は、今の現代に私たちと同じ世界だった。
その世界にドン・ガラスが飲み込まれて扉が閉められたところで幕が閉じる。

------私たちの現代にも「祈り」と「怪物」が日々存在する。

正直、観ている間はここまで深く考えて観られたわけではありませんでした。
なんとか波を感じようともがきながら見た4時間強。振り返るとこういうことだったかもしれない、と最後のシーンを胸に収めてから考えるようになりました。

なのでもう一度観たい。舞台は一度では吸収しきれないですね、やはり。

いろいろと引っかかるものもあって、
錬金術師たちが降らせたものが【赤い花】だったことはやはり何かを象徴していたのか、何かそう思わせるような誰かのセリフがどこかであったような気がしたんだけど、思い出せないんですよ。
パブロと先生、パブロと仕立て屋の娘レティーシャ、先生とトビーアスの物語も大きく意味を持つけど、複雑に絡み合っているので話始めると長くなってしまいそう。
それからパキオテはなぜ病んでいったのか。パキオテの病と「怪物」の肥大化は比例してる。
物語のきっかけともいえる来訪者のヤンが集めていたものが最初のシーンにリンクするのか。
大量の蝶が表すもの、最初にちらちらと飛んでいたのはわざとなのか、単に上の装置から漏れたのか、
前者ならそこに何を見せたいのかな?とか。
町の教会前広場に転がっていた石は何か意味があったのか。他のシーンにもあったっけ?

まだまだあるんですが、残念ながら今回は再度観られないので、できればそのうちKERAバージョンとともにDVD化してほしいなーと思います。ほんと切実に。



といった感じで、何とか私の覚書な鑑賞日記でした。まとまりなくてわかりにくなっちゃいました。
でも帰る道からずっとぐるぐる考えてしまったので、ちょっとまとめたことで吐き出せた、やっと。
他の方の感想も聞きたいですね、ぜひ。



さて残りはちょっと真面目ではないような感想。です。

まず4時間20分もあり、蜷川演出ということで、かなり役者の力量を試される舞台という感じがしました。
その中で最後までパワーがすごかった、印象に残った役者が幾人かいて、うわーと感動しました。
基本、どの役者さんもすごく印象的で、それぞれが立って見えるので、それが話を混乱させずうまく回せている一因ではあるのですが、
さらに上げてみると、剛くん、勝村さん、中島さん、宮本さん、三田さん、あとアリスト役の大石さんがすごく印象に残りました。
パキオテの三宅さんも裏切らない玄人ぶりで、トビーアスとは別の印象での清涼剤っぽい存在でした。さすがと思いましたね。

でも三宅さんがダンダンブールに「亀!」と呼ばれてるのに思いっきり吹いちゃった。ごめんなさい。
(新選組!ファンにしかわからないネタ。わざと?じゃないよね?さすがに)
満島くんが犬みたいで可愛かったwwもうトビーアスとパブロはお互い好きでじゃれあってるようにしか見えない。犬二人組だった。抱き合ってたしねー(え?違う?)
しかし満島君のパンフ写真がおっとこまえすぎる!!

あ、剛くんの茶色おかっぱ(命名:健くん)は衣装を着たらめちゃくちゃ似合っていて、言われてもいないのに自分でわざわざ切りにいったとのことだったけど、すごいなと思いましたね。森田の意気込みだね。
そして時忠ひげがきれいさっぱりなくなっていて、剛くんのひげは嫌いじゃないけど、無い方が好きなので嬉しい。…でもって結論はトビーアスはめちゃくちゃ可愛いw

宮本裕子さんはすごく可愛くて、中島さんは妖艶だった。
一番レミゼに通ってた時期、キャスト選ぶとき宮本さんのコゼット狙いだったのでなんかすごく感慨深かったです。可愛さがこの年でも出せる素敵な方だわー。それに宮本さん、超役得だったよね、2回も!!!!!!!

舞台装置がいろいろ興味深かったです。舞台の上に一段舞台を作るのはよくあるけど、その下も出入りに大活用で場面転換の早さがすごかった。井戸に落ちっていったときはびっくり。

剛くんの銃の構え方がSP譲りだった(ファンフィルターな目で見るとそうなる笑)

雨がすごい~すごすぎ~。
3部始まる前に係りの方が説明していて、「あー雨降らせるんだ」と思ったけど、とてもとても想像以上でした。最前列の人、ここまでの威力の雨で見られるんだろうか(笑)でも目の前であの迫力シーン、いいなあと思ってた。

染谷くんはとても存在感のある役者さんだ!って思いました。天地の時も出番は一瞬だったけどすごく迫力あったし、そういう大きい感じがうまく今回の役でも生かされてた。
でも血糊だすときはもう少しうまく…(^_^;)

最後に。コロス(合唱隊)をラップにしたのが蜷川バージョンの特徴だそうで、KERAバージョンはもっと荘厳な読み上げっぽかった、のかな?コロスのセリフは字幕に出ているので意味が全くわからないということはないのだけど、ときどきリズムからはずれてしまって、内心「おっと」と思ってしまった。
元々ラップにするのが目的で言葉を並べてないからしょうがないんでしょうけどね。あそこはうまくはまったらもっとリズムが観客側の身体に入り込む舞台になったんじゃないかなーと。
たぶんちょい無理なのは蜷川さんもよくわかってるんだと思うし、今回の演出対決という点からああなったんだと思うんですけどね。

というか剛くんがやればいいんじゃん?って思いました。ラップ。
というか健くんが友情出演すればいいんじゃん?なーんてね笑



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  • posted by  
  •  
  • 2013.01/27 17:48分 
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Re: そう来たか!? 

>まりのさん、
いつもコメントありがとうございます。お返事遅くなってごめんなさい。

まりのさんも舞台行かれたとのことで、私も感想をキャッチボールできるのはとても嬉しいです。
自分で書いておいてなんですが、このエントリー読み直してみると「いや、こうじゃなかったかも?」と後から思ったりして…やはり一度ではなかなか消化しきれない舞台ですよね。
それに他の人の感想を聞くことで自分が気づいてなかったところに気づけることもあるので、
また舞台がある時は、ぜひまたまりのさんの感想もお聞かせください。

『赤い花』はやはり気になりますね…
KERAバージョンを観ていたら、その辺りの比較もできてまたいろいろな感想が生まれたかもしれないですね。

そして今私はもう一度トビーアスの独白(3分間!)のシーンをじっくり観たいです。
圧倒されちゃって、ろくに聞いてなかった(苦笑)KERAバージョンではなかったとの事ですしね。



  • posted by ある 
  • URL 
  • 2013.02/01 20:12分 
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