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笑顔になれる何かを探して。 フィギュアスケートとV6をこよなく愛しつつ、忙しい日常の中で見つけた様々な事を語ります。

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『Some Girl(s)』観てきました~感想まとめ~

もう少し話の流れに細かく触れつつ、感じたことを書き連ねて行きます。
こちらはもう完全にネタバレですので、大丈夫な方だけ、追記よりどうぞ。







幕開き代わりの暗転から浮かび上がる「男」は、舞台の中央で椅子に腰かけコードを伸ばして引っ張ってきた電話で誰かと話している。電話を切ると何か部屋の中をチェックして細かい配置を直したりもする。
舞台の真ん中で「電話をする」男は実は一番最後にも表れます。まったく同じシチュエーション、2時間の中で変化していったかのように見えた男は、最後に実は元の男に戻っているという暗示なのかもしれない。

そこにやってくるサム。彼女は高校の時の彼女で、今は結婚をし子供も生まれ幸せな家庭を築いている。しかし実は高校の時にきちんと別れを告げられておらず、それをずっと心の奥底に沈ませて耐えて生きてきたよう。「男」が再び現れ、「自分との関係が大丈夫なのかを確かめたかった」などどぬかすのでブチ切れ、自分との関係をなぜ「男」が断ち切ったのかを問い詰める。
サムは「男」は他にプロム(ダンスパーティ)に行くような子が出来て、それで捨てられたのだと思っている。しかし帰ってきた「男」はそんなことをこれっぽっちも覚えておらず、自分が考えていたことを覆されるような感覚に感情が抑えきれなくなる。話しているうちに、「男」は初めて付き合った自分とでは“普通”の将来しか見えないことが嫌になって逃げだしたことを知る。一見幸せな人生を送っているように見える自分が“普通”で何の面白みのないものと否定されたと感じ、「男」をひっぱたいて出て行く。
しかし一度出て行ったもののもう一度ためらいがちに扉がノックされ、戻ってきたサムはプロムに一緒に行った女の子が卒業アルバムのどこに乗っているかだけでも教えてと言いだす。

サムは否定された自分の“普通さ”から目をそらし、「男」に捨てられたのはやはり他に好きな女の子が出来たからだと思い込むことにしたのだと思いました。
一方「男」は一度サムが出て行った後、特に困ることもなく涼しい顔をしてテレビなんか見始めてました。正直こいつは何のために元カノと会うことにしたの?って?マークが頭の中に一杯浮かびあがりました。
正直、この一つ目の話は見ているのがちょいとツライくらいチープな話に思えてしょうがなかった。

さてここで場面転換が行われます。
物語はすべてホテルの一室。舞台上手にはその部屋の入口のドア、そこからL字型に曲がったところに部屋にはベッド、ソファ、ライティングテーブルなどが置かれているのですが、後ろの二方向は壁がうごき、扉からは三人のホテルマンが登場してリズムある動きで手際よく部屋を変化させていきます。場面によってシングル、ダブル、ツインとその様相を変え、ソファや壁飾りなども場面ごとに変わります。
これはいい具合に舞台の流れにスパイスを与えていたと思いました。

二人目はタイラー。時系列的にはサムの後の恋人らしい(後で4人目のボビーの後だということがわかる)。“普通”だったサムとは大きく違い、かなり刺激的な恋愛をしていたもよう。「好きだ」ってことをはっきりと口に出し、「男」が結婚することに心からおめでとうと言っており、それでも今一緒に寝ちゃおうとか言ってしまうかなり自由奔放な性格のタイラー。
でも会話が進んでくると「男」が彼女にとっては多くの男の中の一人ではなく、忘れられない存在であり、段々とその事を胸に仕舞ったままに出来ずに吐露し始めてしまう。
「男」がタイラーにとって忘れられない特別な存在であるのは、自分が恋人として付き合っていた時、「男」には想っている「誰か」がおり(ロスに頻繁に電話をかけた後がある)誰かの次という事実が彼女の心を少しずつ傷つけていったから。傷ついているのに憎めないでいる、そういう存在の「男」に自由奔放という性格に隠された部分が動かされてしまったことに気づいている。

別れた後に仕舞っておいた思いが何年もしてから「男」が平気な顔をして会いに来たことで溢れてしまったタイラーは顔を歪ませ泣きそうになるが、初めから「男」が想ってる女性がすでにいて、自分ではない、自分が求めるものがハナからない事も気づいてしまっているので「男」の方へ振り返った時には見事な笑顔を作り、以前の「男」が好きだというものを与えたいと思う女性に戻ってしまう。

一見すると恋愛ではなくあくまでも体の関係?と思わせるタイラーが、実は一番4人の中では「男」を愛していて、でもそれは自分が傷つけられてきたことで生まれた愛だったりする、というのはかなりシュール。でも女の中にこういう男に惹かれる部分があるというのはわかる気がする。タイラーと「男」のやりとりは一番男のどうしようもなさな所がクローズアップされていて、本当にこの「男」はどうしようもないクズな男としか言いようがなくなるけど、でも女性たちは「男」に惹かれる訳で…その矛盾さを「そこに在る」だけで納得させられるには「男」の演者が醸し出す物にものすごく頼るところがある。
三宅健はそういう意味では恐ろしくこの役を昇華させていたと思いました。それがどこまで計算なのか、彼が元から持つ資質のようなものがハマったのか…両方のような気がするけども、とにかくこの舞台は「男」の魅力の絶妙なバランスをうまく三宅健が表現していたということだと思う。

三人目はものすごく早口で押さえつけるような言い方をするリンゼイが登場。
リンゼイとはいわゆる不倫の関係で、「男」の上司の妻を寝取った形になり、それが周囲に露見したときに「男」はさっさと逃げ出してしまった。
その後リンゼイは何とか夫とはうまく関係を修復していた。数年ぶりに逃げ出した「男」から連絡があった後に夫と話し合って一緒に出した結論は、「男」に対して復讐をすること、そしてそれを一番効果的にするのは「男」とリンゼイがもう一度寝ることで結婚相手の彼女への裏切りをさせ、「男」を苦しめることだった。

リンゼイは4人の中では唯一、「男」との対峙の中で感情に流されてしまわずに自分を律している人物。彼女の登場で「男」はそれまでの二人とは違って自分のペースを保てなくなる。おそらく「男」が想像して筋書を書いていた展開から思い切り外れたところにぽんと飛ばされるからではないかなと思う。
リンゼイと相対してるうちに「男」はタイラー相手には守ったはずの道徳を守れないよう追い込まれていく。これが人と人の関係の怖さだなとか思ったりもしました。相手によっていかようにも展開することがあるのが人生というか。突き詰めれば巡り合わせで人の生き方って決まっていくんだという考えに辿り着いたりもしました。

最後に結局リンゼイが「男」とは寝ずにこっそり帰ってしまうところは、リンゼイはやはり「男」に対して愛情が少し残っており優しさだったりするのかな?…いや、逆にこうやって最後まで手のひらの上で転がしたような展開になったことで、物理的に裏切らなくても完全に精神的には裏切ったところまでいった事を「男」焼きつけた恐ろしいほど計算尽くした復讐なのかも?うわーどっちにも取れる!と軽いパニック(笑)後者の方が強いような気がします。

4人目は「男」が大学時代に付き合っていたボビー。ここで、二人目のタイラーの時に出てきた「電話をかけていたロスの女性」(ただしすぐに切ってしまって話してはいない)がこのボビーではないかということに気が付きます。
ボビーは「男」がどういう経緯で会いになんて来ることにしたのか、気になりつつも気にしてないって虚勢を張ってしまうような女性。ものすごく「男」のことを恨んでいて殴りたいくらいの勢いでやってくる。なので双子のお姉さんが死んでしまったなんて嘘を付いたりして男をどうやっても困らせてやりたいな気持ちで一杯。
そんな押せ押せな感情むき出しなボビーに対して、「男」はどうもうまく言葉でやりとり出来ず元カノのリストはいっぱいいるとか失言しちゃったりしている。なぜ今になって「男」が連絡してきたのか、それが結婚を前に恋人だった人に会いに周ってると聞いてボビーは怒りから呆れる感情も湧き上がってきたようで、ここで終わりだとばかりに立ち去ろうとするが、必死に引き留める「男」ともみあいになってしまう。
そのまま電気スタンドにぶつかって落としてしまった時、そこに何か異質なものがあることに気づく。

それは実はマイク。今までの女性たちとのやりとりは全部小説のネタとして録音されていたのだった。
「男」は小説が雑誌に乗り、物書きとしての一歩を踏み出したが、それは今までの自分のどうしようもない恋愛遍歴から生み出されたもので、何もないところから生み出す力がなく、次の作品も何か自分の恋愛から生み出そうと考えたのが、この元の彼女たちと相対する旅。それが悪いか!と開き直る「男」はだんだんと感情を爆発させていく。そうして自分の恋愛のことを語るうちに、自分が本当に愛してるのはボビーであったことに気づく。そして高ぶる感情のままにされる告白。

しかしそうやって絞り出した言葉はもうボビーには届かず、ボビーは「もう遅いよ」の言葉を残して去っていく。(ここで「愛をこめて」の歌詞が思い起こされる私、あの歌の男ももし現実なら絶対振られるよな、と思ってた)

一人残された「男」。壁に近づき、録音レコーダーを取り出す。少し巻き戻したテープを再生すると、先ほどまでのボビーとのやりとりが録音されているが、そのテープを取り出すと徐に怒りにまかせてテープを引き出していく。……引き出しただけ。
そこへ電話がかかってくる。それはどうやら婚約者の彼女。「男」はそれまでの激情を仕舞い込み、いつもの彼へと戻って電話の向こうの彼女へ甘い言葉を紡ぎ始める。…と同時にペンを手に取って何を始めるのかと思ったら、テープを引き出したカセットの円に差し込み、ぐるぐるまわしてテープを戻し始める。その間も彼女への甘い言葉は続く…。

わーーー!どうしようもないクズ男!!!!

というところで幕。

最後に本当の愛に気づいたかと思ったら(ここで「親愛なる君へ」がぐるぐる回り始める私)なんだ、こいつ変わらねえええ!!!っていう話でした。
だからこの舞台は愛とは何ぞやとかいう話じゃなくて、こういう人っているなとか自分の中にあるか?とかそういう事を浮かび上がらせる話なんです。

全く独立した4本の話のようで、でも、並べてみると、これは「男」の物語としての起承転結となっているのかもとも思いました。
映画にもなっているそうで、それを見ていて原作も原文で読んでいる友人の話では本来は4人の女性の方がメインのお話だそう。またあと一人女性が出てきてもいるそうです。
映画の前にイギリスで舞台化されたものが今回の日本版とどれほど同じなのかとかいうところがわからないので、舞台は元々「男」の物語なのかもしれませんが、途中でも書いたようにこれが一本の舞台として成立するにはこれほど様々な女性たちに愛された「男」が魅力的でないとダメな気がします。それもモテたのは過去の時で今は思い切り振られてというか女性たちがじゃあねと言えてしまう程度にはクズに見せなくてはならない。
「男」難しい役どころだったと思います。

ぶっちゃけて言うと、最初にサムとのやりとりが始まった時、そのなんというか「お遊戯会」的な言い回しにうへえと思いました。響いてこない言葉というか。え?こんなに健くん演技下手だった?って思ってしまった。
サム編は書いたようにかなりチープな展開で、これがあと3本続くのかと思ったら正直キツイと思っていましたが、2人目、3人目と続いていくうちに引きこまれていき、最後のボビーへの告白の時には「ああこのシーンのための最初か」と思いました。
多分。始め彼女たちに相対する「男」は小説のための行動で、そこまで心から誠実に昔の彼女たちとの関係を修復したいとは思ってない。だから演技臭くになる。(だろうとわざと)
サムとタイラーに対してはかなり最初の3,4つまではこの演技臭さを出してるような気がする。その演技臭さが崩れていくのが3人目のリンゼイなんです。なので、その崩れたままボビーに会ったことで自分でもわかってなかったけど、ボビーに対してかなり愛情があったことに気づいてしまった。そういう流れが4つの話の羅列ではなくてその中にあることで、一つの芯として「男」の物語が成立してるように感じました。

2人目にあがささん、3人目に村岡さんという実力派がきてることがものすごく納得。絶妙なキャスティングだったと思います。
比較的に表情が見えやすい上手から見た時、リンゼイのところで一気に子供のような表情になっているのが見えて、うわ、この「男」って…とつい惹きこまれそうになってしまった。
あがささんの泣き顔からの振り返った時の笑顔は、正直両方いっぺんに見るのが難しいかも。でもものすごくグッときてしまった。
最後のボビーへの激白はもう釘付けになってしまう。そしてそれを聞いているボビーの表情も実は秀逸だなと思いました。

こういう視点で見てると、映画向きだったりもするのかなと思ったりしています。

ものすごく骨太な舞台でした。設定を聞いた時はそれほど魅力を感じなかったのですが、今はもう一度観てみたいと思う。
でもエネルギーを取られる話でした。そんな激しい舞台じゃないのにそう思ってしまうのは作品をこねくり回しすぎてるのかもしれない。でもただ感じるままに、というが難しい作品ではあるなと思いました。

以上、私の勝手な解釈とこう捉えた的な感想でした。
これほど人によって感想が違うだろうと思われる作品は、ぜひ他の方の感想も聞いてみたい。
次は大阪公演ですね。最後まで出演者の皆さんが力を出せますように。
 

Comment

 

私もSomeGirl(s)観ました。

舞台装置がおしゃれで話も外国風で素敵でした。
"男"は健くんでないとあんな雰囲気でなかったんじゃないかな、と思わされました。

1度しか見る機会がなかったので
あまりうまく話を飲み込めてなかったのですが
少しわかったような気がします。
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  • URL 
  • 2013.11/17 09:06分 
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フィギュアスケートの大ちゃん、あっこちゃんを中心に日本選手を応援しています。

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