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笑顔になれる何かを探して。 フィギュアスケートとV6をこよなく愛しつつ、忙しい日常の中で見つけた様々な事を語ります。

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「炎立つ」観てきました

現在、東京渋谷のシアターコクーンで上演されている「炎立つ」を鑑賞してきました。
初日の9日に一度、そして今日二回目の鑑賞となりました。

原作は時代劇ですが、舞台は異国のファンタジー戦記のような雰囲気も醸しており、史実をあまり意識せずに観ることが出来ました。何よりデザイン性が高く、衣装や装置や照明すべてにおいて、その色彩感覚と立体感覚に感嘆しました。奥行と高低を様々な形で利用し、過剰過ぎず、でも感覚的に訴えてくる力もったそれらは、ありとあらゆる分野の力が結集した舞台となっていると感じました。何度も見ると細かい事に気づいていく「スルメ舞台」と言えるのではないかと秘かに思っています。
そして作品の大きいメッセージは、現代の、今の日本にそして紛争の起こる世界に通じるものであり、今改めてこの作品が舞台となる意味を感じさせられました。

感想とそして予習というかここは押さえておく方がもしかしたらよいのでは?と私が想ったところをまとめてみました。ネタバレは極力したくありませんが、どうしても舞台の最初に触れていますので、これから観劇予定で全く何も知らずに観たいという方はご注意ください。




この舞台はムツノクニ(現在の東北地方の太平洋側)の6つの地域を戦に敗れた二人の兄弟、キヨヒラとイエヒラに、朝廷から遣わされた陸奥守ヨシイエが半分ずつ与えるところから始まる。
ヨシイエは実りの少ない北の半分を弟のイエヒラに、豊かな南の半分をキヨヒラに与え、更にイエヒラには戦時の蔵を焼いた罪により税の倍増を言いつける。
その裁定を不服としたイエヒラは表面上はその言いつけに従うと見せかけ、いつかキヨヒラを倒そうと考え始めた。そしてその手がかりを探しに土着の神、アラハバキの元を訪れる。

キヨヒラは物静かで思慮深いようでその実ヨシイエとは裏で手を組んでいる。イエヒラは感情を爆発させる激情型の人物としてのっけから話は展開されていく。

キヨヒラは片岡愛之助さん、
イエヒラは三宅健くん、
アラハバキは平幹二朗さん、
ヨシイエは益岡徹さん、

基本舞台は可能ならば先にあまり余計な知識を入れずに観ることにしています。話の流れや演者の表現、そして演出の意図などをまっさらに受け止めたいなと思っているからです。(なので、最近は複数回見ないと気持ちが収まらなくて困っています。)
今回も原作も読んでおらず(すみません)、大河ドラマも見ていなかったのでそのまま観劇に突入しました。
最低限の人物関係はわかりながらも、複雑な時代背景はある程度簡略化され、人物たちのやりとりと語り部役のイシマル(花王おさむさん)の補足によってどんどん進行していくため、立ち止まっている暇がない。物語を追うのに精一杯の初見の回では途中途中で一瞬疑問が沸くと私の思考は一瞬停止してしまうのだけど、でも話はノンストップで展開、止まってる暇はないんだ、ないんだけど!

戦に敗れた側の二人土地を与える??
キヨヒラの父ツネキヨとヨシイエの関係??
杭?????

今日二回目を見て改めていろいろなところが腑に落ちたり、細部まで考えられた演出におお!と思ったりしたのですが、初見は一気に入ってきた情報量にあたふたして終わってしまいました。
複雑な登場人物の感情を一度目ではなかなか消化しきれず、そのためにこの作品の持つ大きなメッセージが、まるで羽根のようにフワフワと浮かんでしまってなかなか掴めそうで掴めないものになり、わかったような気もするんだけど心の底にストンと落ちないーというもやもやした気持ちで帰宅したのでありました。

ところが二度目ではその時の気持ちがウソのようにあ!そういうことか!という発見に満ち溢れて、すごく感動しました。最後の方は涙していました。
でも1回目でなかなかそこまで至らないのはやはり人物を掴みきれなかったからかもな―と思います。

まずキヨヒラとイエヒラは異父兄弟で仲が悪い。

というところが物語の冒頭からすでに在りきなので、兄弟なのはわかるけどなんだこの心の距離感は?と疑問に思わなくもない。そういうものだと思いつつ見るのもいいですし、舞台の流れの中ではそぎ落とされてるくらいでちょうど良いというのもありますし、舞台のストーリーが進むとそれぞれの人物の回顧シーンやセリフでわかるところもあります。ただ、もうちょっと関係を整理し、深く知ったらイエヒラという人物の感情の流れがより深く理解できる気がしました。

というわけで、少しばかり時代背景と人物関係を整理してみました。

・ヒノモト(現在の東北)は太平洋側のムツノクニとデワノクニの二つに分かれてそれぞれを安倍氏と清原氏という強い豪族が治めていた。
・陸奥守は朝廷(中央政治)から派遣されている。朝廷側はヒノモトの人たちを蝦夷(エミシ)と呼んで下げ荒む風潮がある。
・ムツノクニの安倍氏は陸奥守に逆らい戦となって滅び去った(歴史でいう前九年の役)。その終盤に戦の情勢を決定付けたのがデワノクニを治めていた清原氏の参戦で、この戦以降20年、ヒノモトは清原氏によって治められていた。
・キヨヒラの父ツネキヨ(松井工さん)は元は朝廷の人間でヨシイエ(益岡さん)の父に仕えていたが、妻のユウ(三田和代さん)が安倍氏の娘だったので途中で裏切り安倍氏についた。戦で負けたことにより処刑され、ユウは敵の清原氏の棟梁の妻となった。その間生まれたのがイエヒラである。
・前九年の役から20年経ち、清原氏の棟梁(イエヒラの異母兄にあたる)と一族のある人物と争いが起き、キヨヒラとイエヒラはその人物に加担して戦を起こす。途中で棟梁が急死したので戦は終息し、陸奥守としてやってきていたヨシイエが戦後の裁きを朝廷の意向伝える形で行った。

ここでようやく舞台の最初のシーンとなります。イエヒラは弟ではあるが、前九年の役以降ヒノモトを治めているのが清原氏の血筋となり、兄にあたる人物(キヨヒラではない)が死んだ今は自分がこの国の棟梁だと主張しているのです。一方キヨヒラは母親のユウが棟梁の妻となったために命拾いをしており、この20年は敵方の血筋として幽閉の身であった。力関係としてイエヒラの方が強いというのがこれまでの20年だったわけです。しかしヨシイエによってこれがひっくり返された形になった、そこがイエヒラの怒りの始まりとなったわけです。
そしてさらにキヨヒラとイエヒラの母ユウとのそれぞれの関係がまた複雑さを産むという事態になっています。
なぜユウがキヨヒラを助けるために清原氏の棟梁の妻になってイエヒラを産んだかというと、神アラハバキの予言により、キヨヒラがこのヒノモトを将来治める人物をされたからである。

母親と二人の息子の間にある微妙な関係はそこにアラハバキの予言が加わることで多くの人々を巻き込む戦の火種となってしまう。

物語はこの悲しい親子の関係、兄弟間の関係から起こる二つの戦を軸にしながら、大地の神が戦によって傷つき怪我されたことを怒り、人々を翻弄する面も描きだしていく。
人はなぜ戦を起こすのか、平和とは、自然とは、そして国とは。

自分たちが今この時代に生きていて身の回りで直に感じることはないけども、でも情報として入ってくる世界中で起きている様々な紛争を知ることが出来ます。さらに今の日本も69年前までは戦争をしていた国なんだということが改めて終戦の日に観劇したことにより強く感じました。なので劇中に出てくるイエヒラの叫びのようなセリフに、深く心をえぐられるような気がしました。

そして舞台が東北であり、千秋楽が岩手というところにまた演出の栗山さんの思いが詰まっているようにも思いました。そして冒頭のシーンのキヨヒラの象徴的なある動作がまた深い意味を持ってくるように感じます。

舞台は「言葉で絵を描くこと」をしようとしているそうで、セリフはもちろん間に挟まれる歌もどれも聞き逃すことの出来ないため、ぐっと力を入れてほぼ動かずに観るので、終わると疲れますが、ぜひ観に行っていただきたい作品です。

私はこの舞台を観て、『銀河英雄伝説』「もののけ姫」十二国記シリーズの『東の海神 西の滄海』を思い出しました。
上記の作品を好きだという方はすごく気に入っていただけるのではないかなと思います。


更にネタバレすぎないよう、私の思う見どころを最後にあげておきます。

・始めのカサラ(アラハバキの言葉を伝える巫女)役の新妻聖子ちゃんの歌声が素晴らしすぎて鳥肌もの。
・一瞬これミュージカルだったっけ?と思うけども、歌の最後が伸びまくって祈祷を思い起こさせる
・でもこれは話の始まりでなくて壮大なテーマ曲なので時系列に注意。いわばオープニング曲です。
・そのオープニングに登場人物が揃うけどその衣裳(小道具)にも注意。
・要所要所に出てくる赤い布がそれぞれの場面で少しずつ違うので注目。
・平幹二朗さんの存在感が半端なくて鳥肌もの。細かい表情もものすごい。
・衣裳の色合いのバランスがすごく良い。
・音響がPCの時代だけど、生演奏はやはり緊張感を生む
・後ろのホリゾントの色の選択に最後唸った。
・橋、太陽、
・装置の謎…いつ浮いたんだ?
・イエヒラの身体能力のすごさ!

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